Favorite songs of mine from Ireland, Scotland, … and Japan

気がついたらアイルランドとスコットランドの曲にはまっていた日本人が気が向いたときに歌詞と訳を載せています

TITLE: Toouchline(タッチライン)
AUTHOR: Rod Stewart/Kevin Savigar(ロッド・スチュワート/ケビン・セビガー)
PERFORMER: Rod Stewart(ロッド・スチュワート)


ロッド・スチュワート(Rod Stewart: 1945-)は1963年から活動しているアーチストで、2021年11月に32枚目のスタジオ録音のソロ・アルバムを発表しました。タイトルは『ヘラクレスの涙(The Tears Of Hercules)』です。

そして、このアルバムに収録されている曲の一つが今回のタッチライン(Touchline)です。サッカーは体育以外にやったことがないので詳しい説明はできませんが、タッチラインというのは、サッカーをするためのラインのうちのひとつで、長方形の2つの長辺にあたる部分をいいます。

それから、この曲の中の一節にアメージング・グレース(Amazing Grace)が登場します。ロッド自身も1971年のLP『エブリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー(Every Picture Tells A Story)』の中に収録しているのですが、なぜかは分からないのですが、クレジットされていなくて、「この曲は何だろう?」と思った記憶があります。


the Wembly Wizards: ザ・ウエンブリー・ウイザーズ、1928年ウエンブリー・スタジアムのサッカーの大会でスコットランドがイングランドに5対1で勝った試合で活躍したスコットランドのチーム
Busby Babe: バズビー・ベイブ、1940~50年代にかけてマンチェスター・ユナイテッドに加入して、そこでの指導の下、育っていった選手のこと、1958年にはミュンヘンでの飛行機墜落事故により、当時の20歳そこそこのバズビー・ベイブたちが全員命を落とす
Christmas: クリスマス
Scotsman: スコッツマン、スコットランド人
Caledonia: カレドニア、ローマ帝国時代のラテン語で現在の「スコットランド」を示す語
Amazing Grace: アメージング・グレース、奴隷貿易に従事していたジョン・ニュートン(John Newton: 1725-1807)がその後作った楽曲


There he’d stand
Every Saturday afternoon
Rain pouring down that well worn face
With a cigarette in his mouth
Part of a tiny noisy crowd
He’d watch his sons play the game he loved

He would tell us lots of stories
Of heroes and glories
And the pride of the Wembley Wizards on Busby Babe
His enthusiasm was infectious
He bought us football boots for Christmas
Our dad was a Scotsman and a plumber by trade

I remember one time
Being three down at halftime
So we looked at dad for a plan to turn the tide
Hе said, son, we’re not herе to have fun
That whinger’s trying to welch me a muck
Tackle him hard, and leave him face down in the mud

On the touchline
On the touchline, our dad

A sturdy man
Of Caledonia and principles
But of course, we all believed him to be invincible
A father with a heart on the line
But as time went by those old legs grew tired
So we braced ourselves for the inevitable

One sunny afternoon
The final whistle blew
My two brothers and I took him to his grave
As a long piper played
That beautiful Amazing Grace
Our touchline dad had died

Now the funeral wasn’t sad
But a humorous affair
Our dear old mom, God bless her, suffered memory loss
She said to my sister
Where on earth is your father
Sister Mary said, Mom, he’s at the front there in that box

On the touchline, our dad
On the touchline, our dad

Now it’s my time
On the side in the rain
And watch my boys play the beautiful game
And sometimes, sometimes I look up to the clouds
And I say, Dad, I hope you’re looking down
‘Cause if it wasn’t for you all this might not have been

On the touchline, our dad
On the touchline, our dad


土曜の午後になると
そこに立っていた
年輪を刻んだ顔に雨が降ってくる
タバコをくゆらせて
騒がしい人ごみの中で
見ているのは大好きな試合をしている息子たち

いろんな物語を聞いてきた
英雄や栄光の物語に
ウェンブリーウイザーズやバズビーベイブ
人を巻き込む熱の入れようで
クリスマスにはサッカーシューズを買ってもらった
スコットランド人のおやじは配管工だった

昔の記憶だけれど
ハーフタイムで3点リードされていた
何か流れを変えられないかと親父を見ると
いいか、遊びに来ているわけじゃないぞ
向こうは文句ばっかりで反則しかけてくるから
当たっていけ、相手の顔を泥にたたきつけろ

タッチラインの
タッチラインの、おやじ

強靭な男で
生粋のスコットランド人
もちろん誰も敵う奴なんかいないと思っていた
心臓に爆弾を抱えていて
やがてあの足も疲れを見せるようになって
万が一のために準備はしていた

ある晴れた昼過ぎに
最後のホーンが鳴った
兄弟三人で墓場まで運んでいった
パイプの音が鳴り渡る
あの美しいアメージンググレース
タッチラインの親父が死んだ

葬式は悲しいものではなく
楽しい感じだった
残念ながらおふくろは記憶がなくなっていて
姉ちゃんにきいていた
おとうさんどこ行ったのかねえ
あの箱の前のほうにいるよ、と答える姉ちゃん

タッチラインのおやじ
タッチラインのおやじ

順番が回ってきた
雨の中サイドに立っている
目の前では息子たちがいい試合をしている
ときどき、たまに雲を見上げて言う
おやじ、上から見ていてくれよな
親父がいなかったら、こうはならなかったんだからな

タッチラインのおやじ
タッチラインのおやじ


◆ ロッド・スチュワート


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