TITLE: The Wearing Of The Green(ザ・ウェアリング・オブ・ザ・グリーン)
AUTHOR:
PERFORMER: John McCormack(ジョン・マコーマック)
単に色のことと軽んじると大変なことになります。それどころか、大衆をひっぱるのは色かもしれないのです。
この曲も「ウェアリング・グリーン」ならば「緑を身につける」ということになり、それほどでもなかったのでしょうが、「ザ・ウェアリング・オブ・ザ・グリーン」と「ザ」が二回出てくれば、「あの(アイルランドといえばおなじみの)緑を着るという、それに限定した行為」となり、重く感じられます。
Paddy: パディー、アイルランド人を指していう呼称
shamrock: シャムロック(アイルランド語seamróg「シロツメクサに指小辞がついたもの」より)、つまりいわゆるクローバー
Saint Patrick’s Day: セント・パトリックス・デー、聖パトリック(5世紀ごろにアイルランドにキリスト教を広めたとされる)の命日にあたる3月17日で、シンボルカラーはグリーン
Napper Tandy: ナッパー・タンディー、18世紀後半のアイルランドの政治家
England: イングランド
Ireland: アイルランド
Oh, Paddy dear and did you hear the news that’s goin’ round
The shamrock is by law forbid to grow on Irish ground
No more Saint Patrick’s Day we’ll keep his colour can be seen
For there’s a cruel law against the wearin’ of the green
Oh, I met with Napper Tandy and he took me by the hand
And he said, how’s poor old Ireland and how does she stand
She’s the most distressful country that ever yet was seen
For they’re hanging men and women there for the wearin’ of the green
Then if the colour we must wear be England’s cruel red
Let it remind us of the blood that Ireland have shed
And pull the shamrock from your hat and throw it on the sod
But never fear, ‘twill take root there though underfoot ‘tis trod
When laws can stop the blades of grass from growin’ as they grow
And when the leaves in summertime their colour dare not show
Then I will change the colour too I wear in my caubeen
But till that day, please God, I’ll stick to the wearin’ of the green
そういえば最近出回ってるニュース聞いたか
アイルランドの地にシャムロックを植えるのが禁止されたって
セント・パトリック・デーにあの色がもう見られなくなるんだよ
緑を身につけちゃだめってひどい法律があったもんだよね
ナッパー・タンディーに会ったら手をひっぱられて
アイルランドもかわいそうに、よく耐えてるよな
こんな虐げられた国は見たことないよ
緑を身につけたからって男も女も首吊りになるって
身につける色がイングランドの冷酷な赤になってしまったら
アイルランドが流してきた血の色を思い出す
シャムロックが帽子から取られて土に投げ捨てられて
足で踏みつけられてもそこから根を生やすから心配はない
法律で草の葉が育つにまかせるのを阻止できても
夏になっても葉に本来の色がでてこなかったら
そのときは帽子についている色を変えてやる
でもその日が来るまで何があろうと緑を身につける
◆ ジョン・マコーマック
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