Favorite songs of mine from Ireland, Scotland, … and Japan

気がついたらアイルランドとスコットランドの曲にはまっていた日本人が気が向いたときに歌詞と訳を載せています

TITLE: Ira Hayes(アイラ・ヘイズ)
AUTHOR: Peter La Farge(ピーター・ラ・ファージ)
PERFORMER: Peter La Farge(ピーター・ラ・ファージ)


毎年8月6日、9日、15日といえば、日本人にとっては避けては通れない、忘れてはいけない日にちです。

今でいうアリゾナで生きていたピマ族のインディアンも、第二次世界大戦に行かざるを得ない状況になります。そんな一人が、この曲の主人公アイラ・ヘイズ(Ira Hayes: 1923-1955)です。

硫黄島の激戦を生き残り、摺鉢山に星条旗を掲げた兵隊の一人がアイラ・ヘイズです。「用」が済めば、ふつうのインディアン、アルコール依存症になって、32歳の命を終えます。

戦争で誰が得をするのでしょうか。答えは分かりませんが、得をする人がいるのは事実だ、と思わなければ納得ができません。


the Marine: ザ・マリーン、海兵隊員
Indian: インディアン、アメリカ原住民
the Pima Indian: ザ・ピマ・インディアン、ピマ族のインディアン
Phoenix: フィーニクス、アリゾナ州にあるフェニックス
Arizona: アリゾナ、アメリカ合衆国アリゾナ州
Iwo Jima: イーウォウジーマ、硫黄島
Old Glory: オールド・グローリー、星条旗


Ira Hayes, Ira Hayes

Call him drunken Ira Hayes
He won’t answer anymore
Not the whiskey drinkin’ Indian
Nor the Marine that went to war

Gather ‘round me people and the story I would tell
About a brave young Indian you should remember well
From the tribe of the Pima Indian, the proud and peaceful band
Who farmed the Phoenix valley in Arizona land

Down the ditches for a thousand years
That sparklin’ water rushed
Till the white man stole the water rights
And the runnin’ water hushed

Now Ira’s folks were hungry
And their farm grew crops of weeds
But when war came he volunteered
And forgot the white man’s greed

Call him drunken Ira Hayes
He won’t answer anymore
Not the whiskey drinkin’ Indian
Nor the Marine that went to war

Well they started up Iwo Jima hill
Two hundred and fifty men
But only twenty-seven lived
To walk back down again

And when the fight was over
And Old Glory raised
Among the men who held it high
Was the Indian Ira Hayes

Call him drunken Ira Hayes
He won’t answer anymore
Not the whiskey drinkin’ Indian
Nor the Marine that went to war

Ira Hayes returned a hero
Celebrated through this land
He was wined and speeched and honored
Everybody shook his hand

But he was just a Pima Indian
No water, no crops, no chance
At home nobody cared what Ira’d done
And when do the Indians dance

Call him drunken Ira Hayes
He won’t answer anymore
Not the whiskey drinkin’ Indian
Nor the Marine that went to war

Then Ira started drinkin’ hard
Jail often was his home
They let him raise the flag and lower it
As you’d throw a dog a bone

He died drunk early one mornin’
Alone in the land he fought to save
Two inches of water in a lonely ditch
Was a grave for Ira Hayes

Call him drunken Ira Hayes
He won’t answer anymore
Not the whiskey drinkin’ Indian
Nor the Marine that went to war

Yeah, call him drunken Ira Hayes
But his land is still as dry
And his ghost is lyin’ thirsty
In the ditch where Ira died


アイラ・ヘイズ、アイラ・ヘイズ

飲んだくれのアイラ・ヘイズと呼んでくれ
もう返事は返ってこないけど
やつはウイスキー酔っ払いインディアンでも
戦争に行った海兵隊員でもない

みんな聞いてくれ、この話に出てくるのは
忘れちゃいけない勇敢な若きインディアンだ
誇り高き平和を好むピマ族の部族の出で
アリゾナのフェニックスの谷を耕してた

一千年も前から用水路を掘って
そこからどんどん湧き出てくる水も
白人が水の権利を盗み取ってから
音もなくなりただ流れるだけ

アイラの家族もおなかをすかせて
畑に雑草を育てて収穫するだけ
戦争がやってくると志願をして
貪欲白人のことも忘れてしまう

飲んだくれのアイラ・ヘイズと呼んでくれ
もう返事は返ってこないけど
やつはウイスキー酔っ払いインディアンでも
戦争に行った海兵隊員でもない

硫黄島の戦いが始まるが
二百五十人の男たちも
生きて自分の足で戻ってこれたのは
たった二十七人だけだった

そんな戦いも終わって
星条旗がたてられたが
その旗を掲げた男の中に
インディアンのアイラ・ヘイズがいた

飲んだくれのアイラ・ヘイズと呼んでくれ
もう返事は返ってこないけど
やつはウイスキー酔っ払いインディアンでも
戦争に行った海兵隊員でもない

アイラ・ヘイズは英雄として帰還し
どこに行ってもお祝い騒ぎ
ワインで乾杯、スピーチで称賛
みんながアイラと握手を交わす

だけどしょせんはピマ族のインディアン
水もなく畑は何もとれずチャンスもない
家に帰ってもアイラのことなど気にもとめず
インディアンの踊りも気にかけない

飲んだくれのアイラ・ヘイズと呼んでくれ
もう返事は返ってこないけど
やつはウイスキー酔っ払いインディアンでも
戦争に行った海兵隊員でもない

その後アイラは酒を浴びるように飲み
ほとんど刑務所が家になってた
まるで犬に骨を投げるように
アイラに国旗の上げ下げをさせた

酔っぱらって朝早く死んだアイラ
お国のために戦ったその国でひとり
4、5センチの水がたまる寂しい用水路が
アイラ・ヘイズのお墓になった

飲んだくれのアイラ・ヘイズと呼んでくれ
もう返事は返ってこないけど
やつはウイスキー酔っ払いインディアンでも
戦争に行った海兵隊員でもない

そう、飲んだくれのアイラ・ヘイズと呼んでくれ
でもアイラの土地はまだからからに乾いてる
アイラの幽霊がのどカラカラで寝ているのは
アイラが死んだ用水路


◆ ピーター・ラ・ファージ

◆ タウンズ・ヴァン・ザント


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