Favorite songs of mine from Ireland, Scotland, … and Japan

気がついたらアイルランドとスコットランドの曲にはまっていた日本人が気が向いたときに歌詞と訳を載せています

TITLE: Tecumseh Valley(ティクムサ・ヴァレー)
AUTHOR: Townes Van Zandt(タウンズ・ヴァン・ザント)
PERFORMER: Townes Van Zandt(タウンズ・ヴァン・ザント)


ひょんなことから、タウンズ・ヴァン・ザント(Townes Van Zandt: 1944-1997)を知り、そこから抜け出せなくなった私ですが、アルバムを買い集めていて気付いたのは、1968年にポピー・レーベル(Poppy Label)から発売されたデビュー・アルバム『フォー・ザ・セイク・オブ・ザ・ソング(For The Sake Of The Song)』に収録されている何曲かが、その後のアルバムに取り直しをして収録されていることです。

この曲もそのデビュー・アルバムのA面2曲目に収録されているのですが、翌1969年に発売される『アワー・マザー、ザ・マウンテン(Our Mother The Mountain)』のB面2曲目に再度収録されています。

どの世界、業界、会社でも、よく見られる場面だと思います。
えらいひと 「君は単なる素人なんだから、ベテランの私の言うことをききなさい」
えらくないひと 「私が考えたほうがいいとおもうんですけど」
えらいひと 「うるさい、だまれ。 ...☆▽×〇◇△□... 俺の言うことを聴けば売れるんだ!」

えらくないひと 『俺は俺のやり方で生きる!』

あくまでも邪推にすぎませんが、本人はデビュー・アルバムのアレンジなどが気に入らなかったのではないでしょうか。と、邪推をする私も1969年のアルバムに収録されているほうが好きです。


Tecumseh Valley: ティクムサ・ヴァリー、字面通りなら「テクムセの谷」となるが、おそらく頭の中にしかない谷ではないかと思うが、Tecumsehという語は現オハイオ州あたりで暮らしていたショーニー族インディアンの酋長の名前を思い出させることばで、ティクムサ(Tecumseh)は領土を拡大してくる合衆国に反旗を翻し、戦った18世紀から19世紀初頭にかけての人物とされている
Spencer: スペンサー、おそらくどこかの地名かもしれないが、架空かもしれない
Gypsy Sally’s: ジプシー・サリーズ、おそらくどこかの店名かもしれないが、架空かもしれない


The name she gave was Caroline
The daughter of a miner
And her ways were free and it seemed to me
The sunshine walked beside her

She comes from Spencer ’cross the hill
She said her Pa had sent her
’Cause the coal was low and soon the snow
Would turn the skies to winter

She said she’d come to look for work
She was not seeking favors
And for a dime a day and a place to stay
She’d turn those hands to labor

But the times were hard Lord the jobs were few
All through Tecumseh Valley
But she asked around and a job she found
Tending bar for Gypsy Sally

She saved enough to get back home
When spring replaced the winter
But her dreams were denied her Pa had died
The word come down from Spencer

So she turned to whorin’ out on the streets
With all the lust inside her
And it was many a man returned again
To lay himself beside her

They found her down beneath the stairs
That led to Gypsy Sally’s
And in her hand when she died was a note that cried
Fare thee well Tecumseh Valley

The name she gave was Caroline
The daughter of a miner
And her ways were free and it seemed to me
That the sunshine walked beside her


キャロラインという名前で
炭鉱夫の娘だった
自由な生き方をして
陽の光と歩いている感じだった

山の調子もよくなくて
すぐに雪で冬空に変わるから
パパから言われて山を越えて
スペンサーからやってきてという

仕事を見つけに来たらしいけれど
好きなことを探しているわけでもなく
その日を凌げて住む場所があればと
手仕事をみつけていた

ティクムサの谷はどこに行っても
厳しい時代で仕事はないに等しいから
頼みまわってようやく見つけたのが
ジプシー・サリーのバーテンダー

冬から春に季節が変わると
家に帰れるだけ蓄えてたけど
スペンサーからことばが届き
パパが死んで夢を絶たれた

中から湧き出る色気を放ち
通りで立ちんぼをするようになり
一緒に寝たがる男どもが
また今度もと何人もやってきた

ジプシー・サリーのバーの階段の
下で見つかったキャロラインは
手に殴り書きをしたメモを握って死んだ
さようなら、ティクムサの谷

キャロラインという名前で
炭鉱夫の娘だった
自由な生き方をして
陽の光と歩いている感じだった


◆ タウンズ・ヴァン・ザント


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