TITLE: Greenland Whale Fishery(グリーンランド・ウェール・フィッシャリー)
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PERFORMER: The Dubliners(ザ・ダブリナーズ)
19世紀のクジラ漁です。でかい帆船で出港し、クジラ捕獲圏内に入ると、数名が乗れる小さいボートを降ろし、銛をもって直に格闘します。
実に原始的です。どれぐらいの確率で獲れたのか、一回につき何名の命が失われたのかは定かではありませんが、歌の中では、人命損失5名分よりクジラが獲れなかったほうが痛手だという船長の言葉があります。
実に正直です。もし、科学技術が発展した21世紀にこんなことを言うと大変なことになります。
だから、こうなります。「クジラの一頭や二頭を逃したからといって、何が悔しいのであろうか。大切な友、仲間、尊い命が失われたことのほうが、数億倍も悔しいし、そして、なによりも悲しい。今後、こういう悲劇が起こらぬよう、万全の態勢で漁に臨みたいと思う」
中は覗けないので確証はありませんが、人の心の中は案外進歩していないかもしれません。
Greenland Whale: ホッキョククジラ、またはグリーンランドのクジラ
Greenland: グリーンランド(現在デンマーク領)、世界最大の島でそのほとんどが北極圏にある
England: イングランド、ブリテン島にあるイギリスの首都ロンドンを擁する地域
O, in eighteen hundred and forty four
On March the eighteenth day
We hoisted our colours
To the top of the mast
And for Greenland bore away, brave boys
And for Greenland bore away
The lookout on the mainmast he stood
His spyglass in his hand
There’s a whale, there’s a whale
There’s a whalefish, he cried
And she blows at every span, brave boys
And she blows at every span
The captain stood on the quarter deck
The ice was in his eye
Overhaul, overhaul
Let your jib sheets fall
And go put your boats to sea, brave boys
And go put your boats to sea
The boats were lowered and the men aboard
The whale was full in view
Resolved, resolved
Was each whalerman bold
For to steer where the whale fish blew, brave boys
For to steer where the whale fish blew
The harpoon struck and the line paid out
With a single flourish of its tail
She capsized our boat
And we lost five men
And we did not catch the whale, brave boys
And we did not catch the whale
The losin’ of those five jolly men
It grieved our captain sore
But the losin’ of
That spermwhale fish
Oh it grieved him ten times more, brave boys
Oh it grieved him ten times more
Up anchor now, our captain he cried
For the winter stars do appear
And it’s time that we left
This cold country
And for England we will steer, brave boys
And for England we will steer
Well Greenland is a barren land
A land that bears no green
Where there’s ice and snow
And the whale fishes blow
And the daylight’s seldom seen, brave boys
And the daylight’s seldom seen
千八百と四十四年
三月十八日のこと
マストのてっぺんに
旗をあげて
グリーンランドに出発だ
グリーンランドに出発だ
メインマストの見張り台には
望遠鏡を手にもつ姿
クジラだ、クジラだ
クジラだぞ、と大声が飛ぶ
クジラが潮を吹いてるぞ
クジラが潮を吹いてるぞ
後甲板に立つ船長
氷が視界に入ってくる
テークル、テークル
帆足綱を緩めるんだ
キャッチャーボートも海に出せ
キャッチャーボートも海に出せ
ボートも男たちも海にでる
クジラの姿が前をさえぎる
よしいくぞ、よしいくぞ
男はみんな勇敢だ
クジラに向かって舵を切れ
クジラに向かって舵を切れ
銛を投げるも綱が切れ
しっぽ一振り一撃だ
乗ってるボートは転覆し
5人の命を失った
クジラも仕留められなかった
クジラも仕留められなかった
あの男たちの命が消えた
悲しみにくれる船長だが
あのマッコウクジラを
逃がしたほうが
船長10倍悲しませた
船長10倍悲しませた
錨をあげろと叫ぶ船長
冬の星が空に光る
もうそろそろ
この寒い国とはおさらばだ
イングランドに向かって舵を切れ
イングランドに向かって舵を切れ
グリーンランドは不毛の地
緑の土地など望めない
あるのは氷と雪ばかり
そしてクジラが潮を吹く
めったに注がぬ陽の光
めったに注がぬ陽の光
◆ ザ・ダブリナーズ(ロニー・ドリュー)
◆ ザ・コリー・フォーク・トリオ
◆ ライアンズ・ファンシー
◆ ザ・ポーグス(シェーン・マガウワン)
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