Favorite songs of mine from Ireland, Scotland, … and Japan

気がついたらアイルランドとスコットランドの曲にはまっていた日本人が気が向いたときに歌詞と訳を載せています

Broad Majestic Shannon, The
ザ・ブロード・マジェスティック・シャノン

TITLE: The Broad Majestic Shannon(ザ・ブロード・マジェスティック・シャノン)
AUTHOR: Shane MacGowan(シェーン・マガウワン)
PERFORMER: The Pogues(ザ・ポーグス)


この曲の中に「ロザリオの祈り」というキリスト教のお祈りがでてきます。キリスト教でない私にとっては、かなり複雑なものでこれを一回で覚えろと言われても無理かもしれません。

また、アイルランドのスポーツ「ハーリング」の球がでてきます。ハーリングとは、木製のスティックと球を使ってラグビーよりも広いグランドで相手のゴールに球を入れて得点を競うスポーツです。

たまたまアイルランドに興味を持ったのでハーリングを知りましたが、もしアイルランドに興味を持たなければ知らずに死んでいったと思います。

それにしても球技の基本はもちろん球形の物体ですが、次に登場するのは棒状の物体であるというのはホッケーやラクロスやゴルフなどを考えても興味深いことだと思います。


the Greeks: ザ・グリークス、「あのギリシア人の」ということなので、おそらく店か何かではないかと思うが詳細は不明
Glenaveigh: グレナヴィー、アイルランドのティペラリー県(Co. Tipperary)のガーナカリー(Garnacurry)というところにある一地区
Finnoe: フィノー、ティペラリー県ボリソケーン(Borrisokane)という町から分岐するフィノー通り(Finnoe Road)
Shinrone: シンローン、オファリー県(Co. Offaly)にある町の名前
Tipperary: ティペラリー、アイルランド南部にある県
Sean Dun na nGall: シャン・ドゥンナナール、アイルランド語(geailge)でseanが「古い」、Dún na nGallが「ドニゴール州(アイルランド北部の州)」、あわせて「古いドニゴール」という曲
the broad majestic Shannon: ザ・ブロード・マジェスティック・シャノン、つまり「あの広い雄大なシャノン川」、シャノン川はアイルランド北部のキルカー山(Cuilcagh Mountain)を水源とし南部のリムリック(Limerick)を河口とする延長約360キロ、流域面積約17000平方キロメートルの川


The last time I saw you was down at the Greeks
There was whiskey on Sunday and tears on our cheeks
You sang me a song as pure as the breeze
On a road leading up Glenaveigh

I sat for a while at the cross at Finnoe
Where young lovers would meet when the flowers were in bloom
Heard the men coming home from the fair at Shinrone
Their hearts in Tipperary wherever they go

Take my hand, and dry your tears babe
Take my hand, forget your fears babe
There’s no pain, there’s no more sorrow
They’re all gone, gone in the years babe

I sat for a while by the gap in the wall
Found a rusty tin can and an old hurley ball
Heard the cards being dealt, and the rosary called
And a fiddle playing Sean Dun na nGall

And the next time I see you we’ll be down at the Greeks
There’ll be whiskey on Sunday and tears on our cheeks
For it’s stupid to laugh and it’s useless to bawl
About a rusty tin can and an old hurley ball

Take my hand, and dry your tears babe
Take my hand, forget your fears babe
There’s no pain, there’s no more sorrow
They’re all gone, gone in the years babe

So I walked as day was dawning
Where small birds sang and leaves were falling
Where we once watched the row boats landing
By the broad majestic Shannon


この前見たのはギリシア人の店
日曜日のウイスキーに頬を流れる涙
耳に届く歌は清らかなそよ風に乗り
グレナヴィーに続く道を駆ける

しばし腰をおろしたフィノー通りの三叉路に
花が咲きほころぶ頃恋人たちが出会う
シンローンの祭りから家路に着く男たちの
心の中はどこにいてもティペラリー

手をつなごう、涙を拭いて
手をつなごう、怖がらないで
辛いことも、悲しみももうない
みんな消えた、年とともに消えてった

塀のすきまにしばし腰をおろすと
錆びたブリキ缶と古いハーリングの球
トランプに興じる声、ロザリオの祈りに
シャン・ドゥン・ナナールを奏でるフィドル

また次に見るのもあのギリシア人の店
日曜日のウイスキーに頬を流れる涙
錆びたブリキ缶や古いハーリングの球を
笑うのも馬鹿らしいし怒鳴りつけても無駄なこと

手をつなごう、涙を拭いて
手をつなごう、怖がらないで
痛みも、悲しみももうない
みんな消えた、遠い昔のこと

夜が白みだすころ歩いていると
鳥がさえずり落ち葉が舞い散る
かつてボートが泊まるのを見た
シャノン川は雄大なる流れを抱く


◆ ザ・ポーグス(シェーン・マガウワン)